科研費研究共同シンポジウム
テーマ:「身体運動、ユニバーサルデザイン、アフォーダンス」
日時:2011年12月11日(日)10:00~19:00
場所:立教大学池袋キャンパス 太刀川記念館3階
参加自由・無料
趣 旨: 物理学と化学をモデルとした線形因果的な科学知は、人間という成長する複雑な存在を扱うのに適していない。臨床や教育といった人間を扱う現場のための知は、人間と環境との関係を組織的に調整し、その最適なあり方を追求するダイナミックな知でなければならない。
生態心理学は、人間と環境との関係性を分析し、質のより高い生活のための環境のダイナミックデザインの基礎を提供する科学となりうる。とくに、アフォーダンスの概念は、それらの関係性を捉えるための優れた観点を提供するであろう。この趣旨のもと、今回は、看護・ケア・教育の分野における「身体の動きと環境」を共通テーマとして、シンポジウムを開催いたします。
提題者の皆様には、看護・ケア、教育における身体の動きと環境との関係性について各々の立場から分析していただき、それぞれの分野で、環境と行為者の関係性の良きデザインとは何か、それをどのように作り出していけばよいのかについてご提言いただきます。そして、総合討論の中で、生態心理学と各分野との接点をより詳しく探っていきます。
(1)午前の部 10:00~13:00
テーマ「ユニバーサル・デザインとアフォーダンス」:ユニバーサル・デザインの設計はどうあるべきか、どのような方法をとればよいか。今回は特に、身体とその運動との関係性、あるいは、アフォーダンスをキーワードとして考察する。
・野村寿子(株式会社ピーエーエス専務取締役、作業療法士) 「心地よさのかたちを作る:障がいを持つ方の椅子づくりから見えてきたUD」
・指定討論者:村口健一(株式会社ピーエーエス代表取締役)
・熊谷晋一郎(東京大学先端科学技術研究センター・特任講師): 「協応構造と不確実性:自由と痛みについて」
・川内美彦(東洋大学ライフデザイン学部・教授) 「ユニバーサル・デザインの理念と実践」
・染谷昌義(高千穂大学人間科学部・准教授) 「経験とデザインの民主主義」
(2)午後の部 14:00~17:00
テーマ「ケアの生態心理学」:身体の動きや身体知に着目したケア(配慮、気遣い)が、看護や教育の場面においてどのような意義を持つのか、生態心理学はそこに今後どのような貢献をなしうるのかについて示唆する。ここでいう「ケア」とは、狭い意味での看護に留まらず、身体にどのように「配慮」し、「手を加えていくか」に関わる。看護とスポーツという一見すると遠いかのように思われる分野は、ケアの生態心理学によって通底しうる。
・川原由佳里(日本赤十字看護大学基礎看護学・准教授) 「看護技術と間身体性」
・谷津裕子(日本赤十字看護大学・教授) 「看護におけるアフォーダンスの可能性」
・工藤和俊(東京大学大学院総合文化研究科・助教 ) 「スポーツとリハビリテーションを結ぶ知覚-行為循環」
・長滝祥司(中京大学国際教養学部・教授) 「フィールドのなかのアフォーダンス」
(3)総合討論:17:15~19:00 全員参加
(4)懇親会
主 催:
生態学的現象学の技術哲学的展開(研究代表者:村田純一)http://ep.human.waseda.ac.jp/groups/ecotec/
生態学的なコミュニケーション論と社会的アフォーダンスに関する実証哲学的研究(研究代表者:河野哲也)http://ep.human.waseda.ac.jp/groups/ecocom/
連絡先:
河野 哲也 (コウノ テツヤ) 立教大学文学部教育学科・教授
〒171-8501 豊島区西池袋3-34-1 6号館6208号室
電話: 03-3985-3569(直通)
Email: tetsuyakono@rikkyo.ac.jp